中小企業の事業承継のイロハとは

日本における事業継承問題

日本の企業は、99.7%が中小企業です。そのうちの66%もの中小企業には、後継者がおらず、66歳の社長が多いのが特徴です。
しかし、66歳という統計結果は現在の統計には当てはまりません。
現実には、70代の社長が多いと言われています。65歳で定年退職することが一般的な世の中で、そろそろ自分もリタイアして第二の人生を考えたいと思っても後継者がいないことが問題となっています。
そして、体力的なことや健康問題を抱え、止む無く廃業を選択する中小企業が増えています。

親子でも考え方は違います

血を分けた親子でも、対話を通じて考え方の違いが出てくるものです。
それでも、お互いに考え方の相違を理解をした中で、どのようにして親子で一つの事業体を存続させることができるか、強力しあえるのかを考えることが重要です。
「自分の息子だから」「親族だから」と思うから少しでも仕事で自分と違うやり方をするのを目にすると、腹が立ったりします。
しかし、自分の子供でも考え方が異なれば、言うことは聞いてくれません。

それでも、ご自分の子供が跡を継いでくれるだけでもありがたいと思って下さい。跡を継ぐ子供さんも、もらうバトンに感謝を込め、互いに尊重することは、税金問題よりも大切なことです。

事業継承対策

事業承継対策は、税金対策が中心とはなりません。事業承継には、経営権の他に自社株式、事業用資産、資金、許認可などの資産承継や、人的資産、構造資産、関係資産などの知的資産の承継もあります。

守るべきものは信頼

例えば、企業の信頼は一度落ちると信頼を回復するまでに相当の時間がかかります。
経営理念や長年培ってきた従業員の技術、ノウハウ、経験などは時代が変わっても絶対に守らなければいけないのです。経営方針は、時代の流れと共に変えていく必要もありますが、どのようにして守るべきものとの折り合いをつけるか、しっかりと対話をして見極めていくことが大切なのです。

事業を振り返ってみる

事業を継がせる相手に対しては、事業を振り返るようにして対話をして下さい。
事業を振り返ることで、経営者自身が頭の中を整理し、原点に戻ることができます。何故、事業を始めるに至ったのか創業当時の思いを伝えたり、時代が変わっても守り続けてきた事柄の理由など自身の口から伝え対話を持つことで、後継者と考えを共有するのです。

対話を重ねる

このように対話を持ち、対話を重ねることで、後継者に会社の強み・弱み、外部環境の変化にこれからどうやって擦り合わせていくかなど、具体的な話をして理解を深めることができます。

更に、親子間だけでなく顧問の税理士や支援機関を交えアドバイスを受けながら対話をしていくと事業を上手く引き継ぐことができます。
対話が上手くいっていない状態で、血縁者以外の従業員などに事業を引き継ぐと、後々子供が「やっぱり後を継ぎたい」と言い出したり母親が「息子の意見を尊重したい」と、言い出して大事になるケースがあります。

対話から課題が見えてくる

考え方が違う者同士が協力し合う時に、対話から課題を見つけることで、発展的な対話にすることができます。
課題は洗い出すとたくさん出てきますので、どこから手を付けたらいいのか分からなくなります。ですが、課題に優先順位を付けることで、何をしたらいいかが見えてきます。
対話は、1回だけではお互いに理解することはできません。話せば分かるのではなく、話して考えの相違を理解することが事業承継の第一歩となります。

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